2012年6月26日火曜日

香港に留学するデメリット

今回は、香港に留学するデメリットを考えたいと思います。

香港に留学するデメリットとしては、語学の面ではあまり期待ができないということです。「香港だから英語も中国語もできるようになる」と期待をすると間違いなく、両方共疎かになり不本意な留学になると思います。その理由は、建前上は元イギリス領で公文書も英語が採用されているが、実際は広東語が使われているので、日常生活の中では語学が伸びにくい環境があります(中国語と広東語は標準語と方言の関係にありますが、お互いが理解できないくらい言語の差異があるので、ほぼ別の言語だと思っていいくらいです)。また、英語圏のような英語を学習する機会が少なく、英語で何かを行うことが圧倒的に多いので英語ができないで香港に行くと苦労が多いと思います(実際自分も苦労しました)。なので、語学を目的とした留学の場合には香港はおすすめできません。語学を勉強したいなら、中国語なら台湾か中国大陸に行くべし。英語なら英語圏の国に行くべし。ということです。
それを理解した上で、中国文化を勉強するとか、金融・経済を勉強したいという目標があるのならば、それは確実に英語圏に単に英語の習得を目的に行くよりかは有意義に過ごせると思います。
僕の考えでは、英語に限らず語学は、1年の留学だけではどんなに頑張っても自分の満足いくような成果は得にくいと思います。小さい頃に海外経験をしているような人以外にとって、言語は一生かけて勉強するものだと思っています。逆に、日本でもある程度までは、海外に行かなくても英語は使えるレベルまでは到達します(英語学習のリソースが相当あるので、インターネットだったりとか)。

まとめると、香港の留学は語学の面ではデメリットがありますが、語学ではなく、その語学で(ここでは英語ですが)何かを学ぼうという姿勢があれば、香港留学は前回のエントリーで書いたメリットがあるのでお勧めです。


2012年6月24日日曜日

香港へ留学するメリット

アジアへの留学も選択肢に入れてほしいというこのブログのスタンスとして、まず香港へ留学するメリット、デメリットを考えたいと思います。ただし、アジアといっても東南アジア、南アジア、中央アジア、東アジアと、とてつもなく広いのでここでは、まず現実的に考えて多くの日本の大学から留学できる国(中国、台湾、香港、シンガポール、韓国)をここではアジアとして考えます。そして、香港への留学について少し掘り下げたいと思います。まずは香港に留学するメリットを考えたいと思います。

香港に留学するメリットとしてまず4つが挙げられます。
・英語で授業&中国語も学べる
・経済とくに金融系の科目が充実している
・大学生のレベルが高い
・生活費が安い(これは香港中文大の話)

まず、語学面では、基本的に大学の授業は英語で行われます。香港大学の場合はほぼすべての科目が英語での授業、香港中文大学では、経済系の科目なら8〜9割、その他は6〜7割が英語での授業です。それに加えて、中国語の授業(中国語を中国語で学ぶ)が充実しています。ローカルの学生(ここでは香港人と中国人)の英語は、ネイティブ並みでないにしろしっかりと英語で議論できるレベルで総じてかなり高いレベルだと思います(発音に関しては。。。。って感じです。人のこと言えないけど)。
次に、金融・ビジネスの科目が充実していてレベルが高いです。なぜなら香港は金融都市として発達しているので、大学はその人材育成の場にもなっているから。実際に金融系の科目をとってみると、教科書がMBAで使われるものだったりとビジネス色が強い感じを受けました。逆に、日本で言う教養科目がほとんどなく、1年生からいきなり財務会計が社会科学系の学部生の必修科目になってたりとかしています。
そして、香港の学生はレベルが高いです。これは、東アジア共通で、国や家族が教育に熱心という理由もありますが、香港には別の理由があります。それは、大学の数が少ないからです。人口が700万人なのにも関わらず大学の数が両手で数えられるくらいしかありません。また大陸(ここでは香港と中国を別々として扱っています。大陸とは中国のことです)からの学生も積極的に受け入れているので、エリート学生が大学に集まってきます。なのでレベルの高い学生とともに勉強ができ、切磋琢磨できる環境があります。
最後に、生活費が安いと書きましたが、これは、香港中文大学に限った話です。香港中文大学は、香港の中心から離れた山の中にあるため、寮が完備されており、そこの寮に入るのにも政府からの補助が出るので、月に1万円という格安で住めるのです。また食費も1食節約すれば200円以下で食べれますし、ジムも1年間100円で使い放題です。僕の場合は、香港に留学していた時のほうが、東京にいたときよりも生活費は安く済みました。

メリットは4つと言いながら最後にいい忘れていたメリットがありました。それは、中国、東南アジアの旅行が行きやすいということです。実際、僕自身は中国(雲南)と、東南アジア(ミャンマー、ラオス、カンボジア、タイ、マレーシア、シンガポール)に留学中行って来ました。旅行が行きやすい最大の理由は、AirAsiaやJetstarと行ったLCC航空会社があり、航空代安いことが挙げられます。中国へは陸続きなので、時間さえあれば安く行く事ができます。

以上が香港に留学するメリットです。

2012年4月14日土曜日

留学の経緯


ここでは、僕が香港留学に至った経緯を簡単に書きます。

留学の経緯
まず、留学を考え始めたのが、大学の1年生の時でした。きっかけは、1年生の夏休みが過ぎたころに、「このままだと大学生活を人に流されるままに過ごして、大学生活を無駄に過ごしてしまう」という危機感が自分の中に生まれたからです。というのも自分の性格として、強制的な環境で、逃げずに与えられたことをこなすことは得意でしたが、自由な環境(=自分で選択する状況)では面倒なことはできるだけさけ、楽な方向に流される傾向があったので、そんな自分を変えないと大学生活を意味なくすごし自分が成長できない、ましてや社会に出た時に使い物にならないのではないかと思い、留学を自分を変える選択肢として考えるようになりました。また、留学以外にも、インターンシップやイベント団体などを通じて自分を変えて成長させるという選択肢があったが、それらを選ばなかった理由としては、もともと勉強が好きで、留学のほうが自分に合っていたような気がしたからです。なので、もともとアジアに留学するという考えは全然ありましんでした。漠然と英語圏に留学することになるんだろうなとは考えていましたが。

留学への準備(主に留学への基準を満たすための英語の勉強)をはじめるに連れて、留学(英語圏)には大きく2つのタイプがあることに気が付きました。一つ目は、交換留学です。このタイプの留学は、現地と同じ授業を初めから受けるので非常に高い英語力を要求されます。もう一つのタイプは、派遣留学(語学留学+交換留学)です。これは、現地で英語の能力を上げながら、現地の授業についていくもしくは、英語力がついた段階で授業を現地の人と一緒にとるという形の留学です。自分の英語力は、到底交換留学が要求するレベルには達していなく、留学を応募する時期にまで、達せようにもありませんでした(英語に関しては、別のエントリーで書こうと思います)。しかし、自分の留学の考えとしては、交換留学として、現地の学生と共に厳しい環境の下で勉強したいという思いがあったので、派遣留学よりは交換留学で留学したいと思っていました(それ以外の理由として、交換留学のほうが費用が安く済むというのも大きな理由でした)。そこで、交換留学に絞って留学先を見てみると、英語圏の大学(ここではヨーロッパも含む)に比べてアジア圏の大学はそこまで高い英語力を要求していなかったので、とりあえずアジア圏の大学が要求する英語のレベルを目指すことにしました。そして、要求される英語の水準を満たし、英語の授業が多く、国際的な都市である香港に留学することに決めました(香港に決めた詳しい理由は、のちのエントリーで)。

これらがおおまかな留学の経緯です。日本生まれ日本育ちで海外で住んだことがない(ましては海外旅行経験すらほとんどない)純粋な日本人として留学を目指した結果がこれです。ここで僕が言いたいことは、純粋な日本人が高い英語力を習得できないということではなく(自分の英語力を高い水準まで伸ばすことができなかったのは英語に対するコミットメントが少なかったのか、それとも英語の才能がないのかわからないが、僕の周りでは、海外留学の経験が無いのもかかわらず、TOEIC950点と英検一級を大学に入ってからとった人もいます)、自分の現状を把握して、戦略的に選択すれば、留学へのハードルはそんなに高くないということです。



香港留学のすすめーはじめに

「留学する」という言葉を聞いて、みなさんはどこの国を想像しますか?
アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア? 一般論を言えば、おそらく英語圏の国を想像するはずです。留学=英語留学という図式が日本人の頭に定式化されているところがあるからだと思います。グローバル化、グローバルな人材、異文化コミュニケーション、国際競争という言葉が溢れている日本では、英語の習得がこれまで以上に重要視されているので、留学=英語圏への留学という図式はしかたがないことなのかもしれません。しかし、あえてここのブログでは、アジア留学が熱い(ここでは主に香港について)、香港留学のメリット、デメリットを伝えたいです。そして、自分の香港留学経験をもとに、これから留学先を決める人からただ漠然と留学を考えている人に、英語圏だけが留学先ではなく、アジア、香港も留学先として、選択肢に入れてほしいと思っています。

自己紹介とこのブログを書くきっかけ
僕は大学3年時に香港中文大学に早稲田大学から交換留学で来ました。そして現在香港に来てたら8ヶ月が経ち、香港留学が終わろうとしています。そんな中、最近、香港留学を振り返ってみて、この経験(情報)をシェアしたいと思ったのがこのブログのきっかけでした(自分が経験したこと、考えた事を整理してアウトプットするというのもこのブログのきっかけでもありました)。